作中で引用されるエドガー・アラン・ポーの詩が怖い!
数年前、Amazonのkindleセールをきっかけに読んだのがマイクル・コナリーの『ナイト・ホークス』。
ハリー・ボッシュ刑事が活躍するシリーズの第一作目でした。
「ちょっと自分にはハードボイルド過ぎるかも…」とかすかに思ったのも束の間、あれよあれよと物語に引き込まれ、いつのまにか大ファンに。
それからマイクル・コナリーを読み続けており、まだ未読の作品もたくさん残しているという幸せな状態です。
今回ご紹介するのは、『ザ・ポエット』。
マイクル・コナリーのノン・シリーズの一作です*。
*厳密にはハリー・ボッシュシリーズとも繋がりがありますが、それはまた後年の話。独立した作品として読んでも問題ありません。
刑事である双子の兄が自殺⁈ 新聞記者の弟が抱いた疑問
新聞記者の主人公ジャックが、ある日突然、双子の兄ショーンの自殺を知らされるところから物語は始まります。
ショーンは刑事で、ある未解決の殺人事件にのめり込んでいました。
現場の状況から兄は銃を使って自殺したと思われ、兄の同僚の刑事たちもそう結論づけましたが、主人公はどこか納得できません。
そこで独自に調査を進めることにしたのですが・・・
兄の死はほかの複数の死とかかわりが?想像を超える展開!
新聞記者という立場を利用して独自に調査を進める主人公ジャック。
すると兄ショーンの死が、他の未解決事件やその周辺で起きている複数の死と関わりがある疑いがでてきます。
兄の死の謎を解きたいという強い思いと、新聞記者として事件の全容を記事にしたいという熱意がジャックを動かします。
彼は記者という立場を利用してFBIのチームに入り込むことに成功し、そこからより深く事件の捜査に関わることに。
そこで浮かび上がる「ザ・ポエット(詩人)」の存在。
その後次から次へと発覚する新たな事実や、想像を超える展開に読者は手に汗握ること間違いなし!
さらにジャックの家族にまつわる暗い過去や、事件をきっかけにはじまるロマンスが物語に厚みを与えており、本を閉じるとき、読者は深い満足感に満たされることでしょう。
優れたジャーナリストであるマイクル・コナリーならではの総合力
作者のマイクル・コナリーは、新聞記者を経て作家になっています。
警察や犯罪に関する記事も数多く執筆しているらしく、その経験がのちの素晴らしい作品達に活かされているようです。
わたしが好きなのは、読者に真実味を感じさせ、情景が目の前に浮かんでくるような描写。
フィクションであっても、まるで現場に立ち会っているような興奮を味わうことができます。
内容が面白いのはもちろんのことですが、ストーリーに説得力をもたらす取材力にも感服します。
ピュリッツァー賞候補になったこともあるという優れたジャーナリストであったマイクル。
彼の作品のすばらしさは、その総合力がなせる技と言えるのではないでしょうか。
「マイクル・コナリーにハズレ無し!」を実感
わたしはハリー・ボッシュシリーズでマイクル・コナリーと出会い、その面白さに引き込まれました。
いまでは他のシリーズやノン・シリーズにも手を広げています。
マイクル・コナリー作品の解説や口コミですでに言われているように、マイクル・コナリー作品にはハズレがありません。
まだ発表された作品の半分も読んでいませんが、まだまだしばらくはマイクル・コナリーの世界を楽しめると思うと、幸せな気持ちになります。
願わくは、作者に長生きしてもらい、これからも素晴らしいストーリーをわたしたちに届けて欲しいものです。
またいずれハリー・ボッシュや他のシリーズについても書きたいと思います。

